成人式の式辞

  • 2012.01.08 Sunday
  • 17:03

本日、舞鶴市の成人式があり、次のようなメッセージを送りました。

皆さん新年明けましておめでとうございます。
平成二十四年の新春に、成人式を行うにあたり、舞鶴の未来を背負って立つ皆さんが、心身ともに健やかに成長され、立派な成人となられましたことを、心からお祝い申し上げます。ご家族も、さぞかしお慶びになられているかと存じます。また、ご来賓の皆様並びに恩師の先生方におかれましては、何かとご多用の折にも関わりませず、ご臨席を賜りまして誠にありがとうございます。成人式を迎えられた皆さんは、これからの洋々たる人生の門出に際し、将来への期待と大人に仲間入りした責任の重さを感じておられると思います。今日は、私は人生の先輩として、皆さんに伝えたいことがあります。それは、決してお説教や押しつけの道徳観ではありません。

皆さん、ご承知のように昨年3月11日に東日本大震災がありました。我々が今だかって経験したことのない大地震と津波で、多くの尊い命が失われました。日本中の誰もが永遠に忘れることがない大災害です。私は、この大震災に被災した中学生の言葉に心を打たれ、自然と涙が流れ出ました。その生徒の学校は、被害が大きかった宮城県気仙沼市にあります階上中学校で、3月22日に卒業式が行われ、その時に卒業生代表が答辞で読んだ文章です。その内容を一部を抜粋して紹介します。それは、次のような内容です。

「本日は、未曾有の大災害の傷も癒えない最中、私達の為に、卒業式を挙行していただき、ありがとうございます。階上中学校といえば防災教育といわれ、内外から高く評価され、十分な訓練もしていた私達でした。しかし、自然の猛威の前には人間の力はあまりにも無力で、私達から大切なものを容赦なく奪っていきました。天が与えた試練と言うには惨めすぎるものでした。辛くて、悔しくて、たまりません。時計の針は、14時46分を指したままです。でも、時は確実に流れています。生かされた者として、顔を上げ、常に思いやりの心を持ち、強く、正しく、たくましく生きていかねばなりません。命の重さを知るには、大きすぎる代償でした。しかし、苦境にあっても天を恨まず、運命に耐え、助け合って生きていくことが、これからの私達の使命です。私たちは今、それぞれの新しい人生の一歩を踏み出します。どこにいても、何をしていようとも、この地で、仲間と共有した時を忘れずに、宝物として生きていきます」「お父さん、お母さん、家族の皆さん、これから私たちが歩んでいく姿を見守っていて下さい。必ず、良き社会人にになります。最後に、本当に、本当に、ありがとうございました」

このような決意を、 歯をくいしばり、涙が出るのをこらえながら、絞り出すように語った15歳の少年のこの言葉、20歳の皆さんは、どのように感じるでしょうか?
私は、彼の言葉から3つの大切なことを改めて確認しました。
先ずはじめに、人は独りでは生きることはできないということです。人と人との助け合い、人と人との絆が人間社会を作っているのです。国際情勢が不安定で、日本の政治も混迷し、記録的な円高で、景気も先行き不透明、まさに危機的ともおもわれる状況を切り開くのは誰でしょうか? それは皆さんのような若い力です。もう皆さんは立派な大人です。相手が悪いとか、会社が悪いとか、世の中が悪いとか、国が悪いとか、まわりの責任にする年齢ではありません。問題があると感じるなら、それを解決していくのは皆さん自身です。何も説教でもありません。厳しい逆境のなかで、強い決意を述べた15歳の少年の姿を見て、感想を述べた次第であります。
次に、15歳の少年が語った言葉に、あふれる郷土愛を感じました。
そこで、皆さんにお願いがあります。自分たちが生まれ育った、あるいは関わることとなった、ふるさと舞鶴に「愛着と誇り」を持って、是非、舞鶴のまちづくりに参加していただきたいという事です。舞鶴には、海や川、山といった豊かな自然、安土桃山時代から続く西地区の城下町、そして明治時代の風情が漂う東地区の赤れんが倉庫群など、歴史と文化があり、さらには造船業やガラス製造業に関連する、ものづくり技術、誇れる産品がたくさんあります。これらは、まちを活性化させる大切な要素であり、まちづくりの原石ともいえます。これらを、皆さんと一緒になって創意工夫を重ね、さらに磨きをかけて、宝石に仕上げれば、きっと舞鶴は、さらに「住んでよし、働いてよし、訪れてよし」の魅力ある、活力のあるまちへと変革していきます。「絆」を大切にして、積極的に社会参画してほしいという事です。
最後に、私の気持ちも添えて、伝えたいと思います。それは、「思いやり」と「感謝の気持ち」です。
東日本大震災の惨状をみて、その復興に何とか力になりたいと心から願った人達の活動は、まさに「思いやり」だと思います。その行動は物心両面にわたり、また、日本国内にとどまらず、世界各国に及び、募金やボランティアという形で支援の輪が広がりました。また、被災地の方々自身も、そうした支援に勇気づけられ、自分たちで何とか立ち上がろう、立ち直ろうと様々な助け合いの輪を広げ、そのことが生活再建の大きな原動力となっています。この原動力の源の一つとして「感謝の気持ち」があると思います。周りがこんなに助けてくれている、独りじゃない、頑張ろうと思われたに違いありません。大震災によって、人が人を思いやり、人と人とが繋がり合うという「絆」の大切さを再認識させられました。人は、独りでは生きていけません。このことをしっかりと胸に刻んでいただき、これからの人生を、強く、逞しく、生き生きと歩んでいただくよう願っています。
結びにあたり、皆さんの輝かしい前途を祝福いたしますとともに、さらなるご精進とご活躍を期待して、式辞といたします。

  平成24年1月8日

              舞鶴市長 多々見 良 三

皆さん、失敗を恐れずに、頑張って下さい。応援します。

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